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これからの時代は、量販品で満足する人と、自分だけのオーダーメイド品で無ければ満足出来ない人とが二極化していくと言われています。それを、僕はここ数年前から身を以て感じています。今回は、そんなオーダーメイド品の制作依頼を頂いた所から、制作過程を経てワンオフの作品が完成する所までの流れをこのブログにて綴っていきたいと思います。

オーダーメイドの時代に突入。

 

 

 

 

 

ワンオフ。世界に1つの特注品。スティングレーのオーダーメイドキーケース。

 

 

 

先日、特注品のオーダーが入り、とても満足の行く作品が出来上がったので、

その最初からの経緯の記録を綴っておく事にしました。

 

 

このお客様は、過去に何度もご注文をしてくれている大切な顧客さまで、

過去のご注文のすべてが特注品でのオーダーメイドです。

 

 

世界はオーダーメイドの時代に突入すると言われている、

先駆け的な存在で、いわゆる

 

 

「通なお客さま」の一人です。

 

 

しかも、毎回、オーダーの仕方が

 

 

何とも太っ腹なオーダーなんです。

 

 

実は、こういったお客様は、CANDy BLOODには数名いらっしゃいます。

 

 

ネットから、オーダーメイドの注文って、どうやるの?

 

 

というご質問をたまに頂きますので、

今回の実際のメールのやり取りを見ながら順を追って振り返ってみたいと思います。

 

 

制作過程も、順を追って時間系列通りに再現してありますので、

 

 

なかなか面白い記事になったのではないだろうか、と個人的に思っています。

 

 

 

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特注品のお問い合わせ。

 

 

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ある日、このようなお問い合わせのメールが届きました。

(※個人情報が漏洩する恐れのある箇所はボカシを入れてあります。)

 

 

 

このお客様は、ご自分用だけではなく友人や知り合いの方へのプレゼントでも、

CANDy BLOODで僕にお任せでの特注品をいくつかご依頼して頂いた事がある

顧客様です。

 

 

 

僕は、早速このお客様へのお返事を書きました。

 

 

 

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僕からは、このようなお返事を書き、

この後メールのやり取りが進んでいきます。

 

 

 

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メールのやり取り。

 

 

 

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最初のスタートは、このようなザックリとした外枠の雰囲気と

お客様のご要望で始まりました。

 

 

 

特に、この顧客様は今まで5つ程のご注文がすべて特注品のため、

僕がどんな感じのアイテムを具現化するのかという事を、

ある程度は理解していてくれている、という背景があります。

 

 

 

ご予算の部分は、リアルな数字のためあえてボカシを入れておりますが、

かなりの金額だとだけ最初にお伝えしておきます。

 

 

 

イヤらしい話ですが、僕の頑張りはこのご予算によって

違って来る事は確かです笑。

 

 

 

僕はボランティアで仕事をしている訳ではありませんので、

良い人ぶっても仕方ないのでここは正直に書かせて頂きたいと思いました。

 

 

 

「出来るだけ安く作って欲しい」

 

 

 

という方と

 

 

 

「良い物なら高くなっても良いです」

 

 

 

という方では、後者の方の方が真剣に仕事に取り組めます。

 

 

 

「金額によって仕事の取り組み方を分けてるのか!?」

 

 

 

と思われるでしょうが、僕はキッパリとこう答えます。

 

 

 

「はい、そうです。」

 

 

 

と。

 

 

 

僕を高く買ってくれる方と、僕を出来る限り安く働かそうとする方では、

そりゃ仕事ぶりは違って来ますよ。

 

 

 

「だって、人間だもの、、、。」

 

 

 

自分の価値を高く評価してくれる人と、安く評価している人とが

一緒の仕事ぶりというのも、おかしな話だと僕は思っています。

 

 

 

真剣に、覚悟をもって取り組めるかどうかは、

僕への評価によって異なるという事です。

 

 

 

ご予算の金額が高額であったという事は、この後、作品の完成度でも、

それが分かって頂けると思います。

 

 

 

ここから、メールのやり取りが始まります。

(中でも流れが分かるメールのやり取りだけを、かいつまんで記載しています。)

 

 

 

 

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↑このご依頼人さまからのメールの中にある、

 

 

 

 

「これぞTHE足立な感じでお願いします。」

 

 

 

 

という言葉が、あとから伏線で出て来ます。

この時には、この言葉の重要性に気付いていませんでした、、、。

 

 

 

ここから、僕からの大体の方向性をご提案するメールを何通か送り、

メールのやり取りが続きますが、主要なものだけを記載しております。

 

 

 

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まずは方向性の確認とご提案。

 

 

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と、いうメールをご依頼主のお客様にメールすると、すぐにお返事が来ました。

 

 

 

 

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このご提案のメールは、あくまでも大体の大まかなデザインや

雰囲気の確認と、使い勝手や用途のご提案といった感じですので、

 

 

 

ここから一番の「産みの苦しみ」が僕を待っています。

 

 

 

モノづくりを生業にしている方には、きっとご理解頂ける事だと思うのですが、

何か新しいモノを生み出す時には、文字通り

 

 

 

「産みの苦しみ」を超えなければ、良い作品は生まれません。

 

 

 

簡単に出てくるようなアイデアやデザインからは良い作品には化けません。

 
 
 
 

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ワンオフ作品。産みの苦しみ。

 

 

 

ここで、僕の考え方と、僕の場合の

 

 

 

“モノが生み出されるプロセス”をザッと、簡単に書いておこうと思いますので、

興味が無い方は読み飛ばして次へと進んで下さい。

 

 

 

今回の、このメールのやり取りの流れの中で、

視界の片隅に薄っすらと見えていたイメージのアウトラインが

徐々に明確になりはじめて来たら、

 

 

 

まずは、頭の中でデザインやアイデアが降りて来るまで、

毎日ひたすら

 

 

 

「このオーダーの事ばかりを、とことん考えます。」

 

 

 

すると、すぐにデザインやアイデアが次々にいくつも出てきますが、

最初の方に出るデザインやアイデアの中には、

 

 

 

「最高に良い!」

 

 

 

というものに今までお目にかかった試しがありません。

 

 

 

せいぜい、

 

 

 

「そこそこ良いと思える」

 

 

 

モノがたまにあるくらいです。

 

 

 

この時点で湧き出て来たアイデアやデザインの中から、

作るモノを決定する事もあります。

 

 

 

もっと時間をかけて、もっと悩んで苦労して

僕自身が苦しい思いをすれば、必ずこれ以上に洗練された斬新な

アイデアやデザインが降りて来る事は分かっていますが、

 

 

 

この時点でのアイデアやデザインを元に制作に入る場合というのは、

予算に限りがあるご依頼の場合のみです。

 

 

 

それは当たり前と言えば当たり前なのですが、

予算の上限が例えば2万円と決まっているのに、

 

 

 

僕が良いアイデアやデザインが出るまで一週間も二週間も、

あるいは一ヶ月も時間をかけていたのでは、

 

 

 

他のお客様のご注文を作る事が出来ず、

僕はこの仕事を継続して行く事ができなくなってしまいます。

 

 

 

予算の上限が2万円と決まっているのであれば、

考える時間が短くなってしまうのは仕方の無い事です。

 

 

 

僕の場合、モノづくりは仕事でありボランティアではありませんので、、、。

 

 

 

お客様からの見積もりを出す時に、僕が一番頭を悩ますのが、この

 

 

 

“考える時間の料金”です。

 

 

 

僕は、儲けようとしているのではなく良いモノを作りたいのです。

 

 

 

でも、考える時間の事を理解してくれる人というのは

なかなか居ません。

 

 

 

特注品で、世界に1つのワンオフのオーダーメイドというのは、

 

 

 

“出来上がった作品という物体”

 

 

 

のみに価格が付けられているのではなく、

 

 

 

それに至るまでのプロセスにも料金が発生していなければ、

本当に良い作品は生まれないと、いつも僕は個人的に思っています。

 

 

 

そうで無ければ考える事に費やした時間が

ボランティアになってしまい、

 

 

 

その間僕はマネタイズの機会を失い、

食べて行く事が出来なくなってしまいます。

 

 

 

ワンオフである作品というのは、その物体のみにしか

価値が無いのではなく、

 

 

 

その作品が生まれるまでのプロセスすべてに価値を

感じて頂けなければ、本来は成立しない類のものであると僕は、

つくづくそう思っています。

 

 

 

それでは、先ほどの続きに戻りたいと思います。

 

 

 

 

僕がどのような行程を経て、今回ご依頼のお客様の

ワンオフである作品を作っていったのでしょう。

 

 

 

振り返って見ていきたいと思いますので、

どうぞ最後までお付き合いください。

 

 

 

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依頼人さまに気付かされた事。

 

 

 

ここでのメールは、本来しっかりと歩い程度デザインが

固まっていなければいけないのですが、

 

 

 

正直、実はこの時、まだ自分を追い込めておらず、

尖ったアイデアやデザインが降りて来ていませんでした。

 

 

 

この後、必ず良いものが生み出されるという確信はあったので、

とりあえず今現在の僕の頭の中を見せて、

 

 

 

お客様からの何かヒントになる言葉やご要望を期待して、

メールをしたのを覚えています。

 

 

 

後はデザインが降りて来るまで最後の追い込みを僕がかけるだけ、

という状況でのお客様へのメールでした。

 

 

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1から7までのデザイン画を送ったのですが、

今見ると恥ずかし過ぎるデザインばかりだったため、

 

 

 

1と7だけ載せる事にしました。

 

 

 

、、、というのは冗談で、デザインをルパン三世に盗まれないように、

すべてを記載するのは控えました。

 

 

 

すると、、、

 

 

 

ご依頼人のお客様から、このようなメールが来て

 

 

 

「はっ!!」

 

 

 

としました。

 

 

 

そこに大きなヒントと言うか、

答えが明確に書かれていたのです。

 

 

 

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「もっと尖っていても良い」

 

 

 

、、、もう、僕は分かりました。

 

 

 

なぜ、「これだ!」というデザインが出なかったのか、、、。

 

 

 

それは、自分を追い込めていない、という理由ではなく、

追い込み方が違っていたのです。

 

 

 

僕は、

 

 

 

「このお客様が気に入るようなデザインは何か?」

 

 

 

という事を1番最初の優先順位として、デザインを考えるあまり

僕の世界観を出す事を忘れていたんです。

 

 

 

でも、これではダメなんです。

 

 

 

なぜなら、このお客様は僕の感性で作る世界観を気に入ってくれて、

僕にお任せのオーダーをご依頼してくれているという、

 

 

 

一番肝心な根底の部分を僕は誤解していた訳です。

 

 

 

『これぞTHE足立、というデザインでお願いします。』

 

 

 

という、依頼人さまから来たメールにもあったのに、

僕の世界観を出す勇気が無かったんです。

 

 

 

なぜなら、僕の世界観を気に入ってもらえなかった時に

「傷つきたく無い」という僕のちっぽけなプライドが邪魔をしていたんです。

 

 

 

要するに僕はこのお客様に対して

 

 

 

「嫌われる勇気」が無かった訳です。

 

 

 

「なんとか気に入ってもらいたい、、、」

 

 

 

と、置きにいっていた訳です。

 

 

 

これでは、僕の世界観ではなく、世間一般的に受け入れられそうな

小さな有り触れた世界観しか産まれなくて当然です。

 

 

 

僕は、この言葉で一気に救われて我に返りました。

 

 

 

正しい課題を持って、追い込む時間を量産しなければ、僕の場合、

なかなか良いモノは産まれてはくれないようです。

 

 

 

量が質に変換する、と言われていますが、

肝心な量の方向性が間違っていては、

間違ったモノにしか変換してはくれません。

 

 

 

それを僕は身を以て、この依頼人さまから学ぶ事ができました。

 

 

 

いちよう、僕はこう返信を返しておきました。

 

 

 

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僕は、このご依頼人さんからのメールで我に返り、

ここから、追い込み方が軌道修正され1週間ほどすると、

 

 

 

「これだ!」

 

 

 

というデザインが文字通り降りて来たんです。

 

 

 

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降りて来たワンオフの姿。

 

 

 

降りて来る前の考えている間に、使い勝手に関する事もご依頼人のお客様に、

質問をします。

 

 

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こういった質問は、思いついた時に何個もしているのですが、

ここでは割愛します。

 

 

 

 

そして、ある日、やって来ました。

あいつが降りて来てくれたんです、、、。

 

 

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すると、ご依頼人のお客様からこんなメールが返って来ました。

 

 

 

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自分では「これだ!」と思っても、

ご依頼人さんが「イヤだ」と言えば、それまでです。

 

 

 

絶対大丈夫という確信は99%あったとしても、

残りの1%の不安に意識が行ってしまうものです。

 

 

 

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ここから、いよいよ制作に取りかかっていきました。

最初のお問い合わせから、すでに3週間が経過しています。

 

 

 

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ワンオフ作品の制作過程その1。

 

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ワンオフ作品の制作過程その2。

 

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ワンオフ作品の制作過程その3。

 

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ワンオフ作品の制作過程その4。

 

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To Index

ワンオフ作品の制作過程その5。

 

 

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ワンオフ作品の制作過程その6。

 

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完成。

 

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                        イメージフォト

 

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ここまで、制作過程を一気にダイジェストで載せていますが、

最初のシミュレーション制作から数えて完成するまでの間は、

1ヶ月弱かかっています。

 

 

 

詳細過ぎて何をしているのか分からない写真は、

すべて省いてあります。

 

 

 

たまにご依頼で

 

 

 

「3、4日で届けて欲しい」

 

 

 

と言われますが、それは無理です。

 

 

 

既成品の作り置きしている商品ではありません。

すべての行程をハンドメイドで作っています。

 

 

 

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その後のご依頼人様とのやり取り。

 

 

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さらに後日、こんなメールを送って頂きました。

 

 

 

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すると、後日こんなメールを頂く事ができました。

 

 

 

 

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ハーレーに、CANDy BLOODワンオフキーケースがしっかりと刺さっていました。

 

 

 

こんなにも相性が抜群だとは、想像以上でした。

S様、ありがとうございます。

 

 

 

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ワンオフ。世界に1つの特注品。スティングレーのオーダーメイドキーケース。

 

 

 

 

このワンオフキーケースに関するお問い合わせはコチラから

 

 

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